アーチファクトとは?
X線CT装置でデータを取得すると、アーチファクトと呼ばれるモヤのようなノイズが出てしまう事があります。特に金属が入ったサンプルをスキャンした際によく発生し、測定や解析の妨げになります。
TomoScopeシリーズは、アーチファクト対策の重要性に早くから着目し、改善に取り組んできました。
実際に、様々なX線CT装置を比較されたお客様から最も多く頂くお声が「TomoScopeの測定結果はノイズが一番少ない」です!
TomoScopeは三次元測定機ベースの構造になっている為、特別な処理をしなくても、比較的アーチファクトが少ないデータが生成されます。その上で幾つかのオプション機能を組み合わせると、更にアーチファクトを低減させる効果があります。
① らせんCT
スキャンをする際に、サンプルを載せたステージが、らせん状に上下します。
X線がコーンビームになっている為、通常のスキャン方法では、レントゲン像の特に上方と下方にノイズがのりやすくなります。
らせんCTを用いる事で、サンプルのどの箇所も、スキャン中に必ず一回は光源と検出器が水平な条件で透過画像を得る事が出来る為、よりノイズの少ないデータを得られます。
② MultiMaterial EAK
従来TomoScopeにはEAKという、単一金属材料に有効なアーチファクト低減機能がありましたが、2025年に複合材料でも効果が出るよう進化しました。
MultiMaterial EAKを用いると、「樹脂+金属」などのアセンブリでも1回のスキャンでノイズの少ないデータになります。
③ TomoScope XS Plus 230kV-140W
TomoScopeシリーズは寸法測定を目的としているので、透過型のX線管をお勧めしています。
2025年に「コンパクト」、「高精度」、「高出力」を兼ね備えたTomoScope XS Plusの230kV透過型管モデルがリリースされました。
この装置であれば測定条件の柔軟性が高いので、ノイズ対策においても有効です。